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2006年11月30日 (木)

4、CM=分離発注?

4、CM=分離発注?

CM(コンストラクションマネージメント)に関する論文なり書物は最近たくさん出ているのでここでは説明を省いて、コストコントロールと分離発注という観点から論旨を進めていきたいと思います。

建設設工事原価とは、純工事費+工事管理費+工事関係諸経費となります。
又、純工事費は、建設工事の請負遂行に直接的に必要とされる原価で、直接工事費 と共通仮設費から成ります。工事管理費は、工事現場の維持・管理に必要とされる 原価です。一般的には、建設工事原価は、以上の純工事費と工事管理費から構成さ れるものですが、この他、設計費・保証料等、当該工事との関係が個別的に発生するその他の費用を建設工事原価に含めることがあります。
 
では純工事費を工事種類別(工種別)に把握するには材料費、労務費、機械費、経費、外注費をそれぞれに部分別に区分して把握し発注段階でどの工種で発注するかを掴む必要があります。例えば木工事の場合、材料として構造材、造作材(内法材)一般建材、特殊建材、補足材、金物、くぎ、接着剤、養生材などがあります。
 これらが材料費となります。それに対して労務費として、構造建て方費、内部造作費などがあります。
機械費(建て方用レッカー代等)、外注費(加工費、プレカット費等)経費となりますが、経費の部分の細分化も必要でその中で考えておかなければならないのがいわゆるフィー(利益部分)です。
 たいていの場合は諸経費という項目で計上されている場合がほとんどですが、各工種発注先ごとにどのように計上するかで、コストの幅が違ってきます。一番大事なことはどんな仕事も原価と利益があるということを考えておかなければいけないということです。ですからコスト調製をするときに、原価割れを無理強いすれば当然そこには、無理が生じ品質にも影響が出てくる可能性があります。コストとフィーを明らかにし、価格をガラス張りにすることは、コストコントロールがしやすくなります。しかし今までの日本の場合、利益を明らかにする商習慣はなく、どうしても原価(コスト)の中に隠れているのが現状ですし、顧客もズバット利益
15%といわれるとなんとなくえ!こんなにとるのと思ってしまうのが現状です。

 それと最近の消費税の表示についてもコストにかかわってきます。以前は大体外税方式がほとんどで、内税でかかれてあるケースは建設資材では余りありませんでした。しかし最近は法律の改正で、内税で価格を表示しているものも少なくありません。建設価格の場合販売先が限定されているので外税方式で表しても問題はないので、コスト調製も外税のほうがやりやすいという観点から、私は外税で表しています。

 いずれにしても、コストコントロール、予算管理は管理する側がいかにして実勢原価を掴みそして、適正価格で発注できるかがコストコントロールする上で一番のポイント地なります。必要なポイントに当てはまったデーター収集如何に大事であるかがおわかりになると思います。ただデーターを集めるのではなく、発注項目を一元化して比較検討しやすく、分析しやすいデーター収集でなければなりません。 

別紙に大工工事の内訳明細書を参考掲載しておきますので、皆さんも今まで行った物件の単価を当てはめてみてください。そうするとおのずと自分の傾向が見えてくるはずです。そして自分の原価も見えてくるはずです。

分離発注で各工種ごとに価格分析ができていけば、概算予算もだんだん絞れてきま す。分離発注でなくても、一括発注の工務店見積もりで総額部分だけ見るのではな く、項目に当てはめて見直してみると多分隠れていた価格も見えてくるはず。

  分離発注の経験が少なくコストがわからないという前に今までにやった物件の価格  を検討してみるのも初心者には有効だと思います。

続く

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2006年11月27日 (月)

コストの分析方法

   続き

   このように概算コストを求める手法はある程度確立された

    方法がいくつかあります。住宅のように小規模建物の場合

    どの方法を使うかは設計者の選択ですが、どの方法でも一番

    のコスト決定要因は建築主の思い入れと、設計思想による

    ことがコスト決定要因の最大因子です。思い入れとは何か、

    もっともコストに多く跳ね返ってくる思い入れコストは、

    その建物のグレードにあると考えられます。
例えば同じ規模でも外壁にサイディングなのか、吹き付け

    塗装なのかそれともタイルを張るのか、やはりグレードに

    よって大きく違いが出てきます。そして設計思想、自然素材

    にこだわり天然素材を多く使用する場合とそうでない場合、

    おのずとかかるコストは変わってきます。

  当初の施主の予算額と建物グレードをどうマッチさせていくかが

  設計者に求められ る能力なの ではないでしょうか。

  私は目標値として概算予算と実際発注された総 額の違いを5

  以内に抑えることを目標とし、実際実現しています。

 続く

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2006年11月20日 (月)

設計事務所とデザイイン

3、コストの分析手法

建築士に特に設計作業に携わってきた人間にとっては、

コストとデザイン設計をつなげるのは非常に厄介なことです。

こんなデザインを考えても本当に出できるかどうか、

予算はオーバーしないかどうか、頭の痛いとこです。

ましてや、世の中の実勢価格の把握など非常に困難なことです。
 しかしここで建築というもののコストの成り立ちを考えて見ますと、

案外難しいことではなくなるかも知れません。

建築コストの構成はどのようになっているでしょうか。

コストを把握するためにはまず建物を構成する項目に

どのようなものがあるかを考えなければなりません。

そしてその項目に従ってどのように細分化され、細分化

された項目がどのように積み重ねられて、ひとつの建物

として出来上がるかがポイントになると思います。

 工事費の構成を表すには、工事種別による分類と、

部分別による分類とがあります。大規模工事、公共工事など

一般的な区分では工事種別ごとの構成分類がほとんどですが、

小規模、住宅程度のものでしたら部分別に分類したほうが

まとめやすくコストも把握しやすいので部分別構成用いて

分析していきましょう。

 別紙1にあるように、部分別構成表を見ていただければ

わかりますが、建物を作る時必ずどこかの項目に

当てはまる工事が行われています。それと把握しなければ

いけないのは図面にかかれていない部分、

例えばある物を取り付けるのに必要な部品、作業、

これも知っておかなければなりません。それぞれが

必ずどこかの項目に当てはまるか、当てはめて考えなければ、

建物を作る組み立てる作業はどこかでストップしてしまいます。

 また品質が確保されないまま進んでしまうかの

どちらかになってしまいます。

概算段階においてコストを如何に掴むかが今回の

大きなテーマですが、ここで建築コストを初期段階で掴むいくつかの手法を紹介しましょう。

①、積み上げ概算法

実施設計の見積もりでは、細目ごとに積み上げ

積算を行いますが、これに対し積み上げ概算法は、

科目を単位として大づかみに積み上げる方法で、

最も多く使われます。科目は部分別内訳の

大・中科目が使われ、科目ごとに数量数値と、

これに対応する科目単価によって計算します。

②、条件対応法

例えば木造2階建て住宅として費用を考えるとき、

まずその建物が持つ標準価格(事務所ごとの)

がありその標準に対していくつかの条件の違いが

働いて価格が変わっていくと考える方法です。

その変動はやはり科目(一般に大科目)ごとに捉え

そしてコストが変動する要因を科目ごとに数項目設定します。

そしてその項目ごとにさらに数要因を設けます。

各条件は標準値を1とする係数(1.20.8など)

で示しておき、各概算科目は総額を100とする

標準ウェイト(科目の比率)で表し、このウェイトを

指数といい、指数に対して対象要因ごとに条件ごとの

係数を掛けて新しい指数を求めます。このようにして

全科目の指数を求めて合計すれば標準指数100

対する対象建物の設計指数が求められます。

標準価格に対象建物の指数を掛ければ総額が求められます。

  ③、コストウェイト法

建築費は共通の科目に分類すると、建物の種類ごとに

各科目の比率がほぼ一定となる性質を持っています。

この性質を利用して総額を概算する方法です。各科目の

比率が標準化するためにはより多くのサンプルが必要

となります。似たようなサンプルを同じ科目に分類する

ことにより比率の精度は上がります。

その他に実績統計法、実例調製法などがあります。

続く

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