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2006年10月 4日 (水)

設計事務所とデザイイン

1、 設計事務所とデザイン

デザインという意味は広辞苑から「生活に必要な製品を

製作するにあたり、その材質・機能・技術・および

美的造形性などの諸要素と、生産・消費面からの各種の

要求を検討する総合的造形計画」、とある。これを建築

(特に住宅)に当てはめると「住宅を建てるにあたり、

それを構成している材料性能・機能・技術・および

美的造形性などの諸要素と、施主と生産者からの各種の

要求を検討する総合的造形計画」となるのではないでしょうか。

現在の建築業界における考え方に建築コストとデザイン性が

相反するもという考え方が主流にあると私自身は感じていますが

あながち間違いではないように思います。

しかし私の考えは違います。

デザインとコストは切っても切り離せない関係にあり、

デザイン性を突き詰めれば当然コストと連動してより

価値の高いものが適正、いやコスト安で作ることが

できると考えています。

生産側の現場からは、デザイン性=コスト高という

考え方が大方の考えですが、決してそうではありません。

私は長年建築の生産側に携わってきました。

そこで行われていたことは、VE(バリューエンジニアリング)

と称してただコストを切り下げるために、

やるべきものをやらない、仕様を変えグレードダウン、

これはほんとうのVEではありません。

VEValue Engineering)とは、製品やサービスの「価値」を、

それが果たすべき「機能」とそのためにかける「コスト」

との関係で把握し、 システム化された手順によって「価値」

の向上をはかる手法です。

VEでは、製品やサービスの果たすべき「機能」をユーザー

の立場からとらえて分析し、その達成手段について様々な

アイデアを出します。 それらのアイデアを組み合わせたり、

さらに発展させた上で評価し、最適な方法を選択します。

これがVEの基本的な考えです。ですからデザイン性を突き

詰めていくと当然VE手法と同様の結果が得られるわけです。

決してデザイン性=コスト高とはならないのです。

もちろん設計事務所側、設計者側の問題も大きいことは

否定できません。コスト意識の無い設計、ユーザーが

求めているコストと、機能そしてデザイン性を整理できない、

技術力不足、設計者は生産者と同等もしくはそれ以上の

技術力が無ければ消費者が求めている要求を実現できないわけです。

設計事務所、設計者の責任は大変重いと思います。

今の建築の教育現場において実務を念頭にしたマネージメント教育は、

ほとんど皆無といってもいいのではないでしょうか。

どうしても建築家として華やかな一面だけがクローズアップしていて、

これから建築を目指そうとしている人たちに実務とあまりに

かけ離れた教育がなされているような気がします。

ですから今生産現場に携わっている建築家は、

実務即した技術力、経験を高め建築が本来持っている

意味を強く世の中にアピールする使命があると思います。

当然消費者にもそのことを広く知らしめていく責務は重いと思います。

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